一般社団法人 愛知eスポーツ連合(JeSU愛知、所在地:愛知県名古屋市、代表:片桐正大)は
2023年9月5日(火)、
第30回愛知・名古屋eスポーツ研究会をナゴヤイノベーターズガレージ(愛知県名古屋市中区栄3-18-1 ナディアパーク 4F)にて開催しました。
eスポーツが正式競技として採用された「第20回アジア競技大会2026/愛知・名古屋」の開催をひかえるこの地域において、
「国際大会とeスポーツの共生」をテーマにゲストの方々にご講演をいただき、
東海地域のeスポーツ関係者約100名弱と共にeスポーツの未来を考えました。
配信元:一般社団法人愛知eスポーツ連合 (2023/10/04)
「2019年から始めた研究会が30回目を迎えることが出来たのは、皆様のご支援あってこそ」
はじめに、片桐正大(愛知eスポーツ連合 代表理事)が主催者を代表して挨拶しました。
愛知eスポーツ連合の顧問として大村秀章愛知県知事が就任した際に頂戴した言葉を振り返り、
コロナ禍による中断もありながら研究会が第30回を迎えられたのは地域の企業の皆様のおかげであると述べ、
愛知・名古屋で開催される第20回アジア競技大会にeスポーツが採択されたことに感慨深さを滲ませました。
90名を超える参加者に感謝を述べ、
「eスポーツという新しい概念と、参加者の本業や新規事業との掛け合わせでどんなビジネスチャンスが生まれるか、存分に交流を深めてほしい」と話しました。
「スポーツは、日本社会をブレークスルーできる。一人一人がチェンジメーカーとして、大きく世の中を揺るがす機運を作り出していってほしい」
開会の挨拶として、寺⻄ むつみ氏(愛知県議会議員 アジア・アジアパラ競技大会推進 愛知県議会議員連盟 副会長)が登壇。
2023年9月に開催される第19回アジア競技大会(2022/杭州)、同じく中国の杭州で10月に開催される第4回アジアパラ競技大会について、
閉会式で行われるフラッグハンドオーバーセレモニーに触れ、次回開催都市として旗を受け取る時が目前まで来たと期待感を膨らませ、
愛知・名古屋でのアジア競技大会開催が決定した7年前から、関係者が積み上げてきた成果に敬意を表しました。
愛知eスポーツ連合を中心に、この地域からeスポーツの可能性を広め、IT、プログラミング、デジタル人材の育成に向けて裾野を広げていってほしいと力強く締めくくりました。
「持続可能なスポーツ大会を通じて、各国の交流を目指したい。」
今枝 慎一氏(公益財団法人 愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会 競技会場第一課 課⻑)は第20回アジア競技大会の概要を紹介。
「IMAGINE ONE ASIA ここで、ひとつに。」のスローガンを掲げてアジア地域の交流を目指すとし、実施される41の競技について紹介し、
現在は愛知県内外を含めて約50の会場を調整中としました。
また、アジア競技大会でのeスポーツ実施事例について、
デモンストレーション種目として採用された第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ・パレンバン)を紹介し、
続けて、愛知・名古屋での大会に向けた機運醸成のために取り組んでいる、名古屋ウィメンズマラソンを始めとする大会やイベント開催の状況を報告しました。
eスポーツの競技人口や盛り上がり、そして交流の活性化が図られるように取り組んでいくと話しました。
「2026年はeスポーツが大きく飛躍する年になる。競技力を高め、国際大会で結果を残していくことが非常に大事。」
井澤 俊樹氏(一般社団法人日本eスポーツ連合 事務局長)は、日本eスポーツ連合が国際大会への日本代表選手の選考や派遣を担っており、
世界でもeスポーツの機運が徐々に高まっている実感があるとし、IOC(国際オリンピック委員会)が主催した2021年のオリンピック・バーチャルシリーズや、
2023年のオリンピックeスポーツウィークを紹介。
「正式競技になるのはしばらく先のことになると思うが、IOCはeスポーツに歩み寄っていく傾向が見て取れる」と語りました。
2023年8月に開催された第2回東アジアユース競技大会では、JOC(日本オリンピック委員会)がeスポーツを正式競技として採用した歴史的な出来事だとし、大変喜ばしいとコメント。
2023年4月に愛知・名古屋で開催したアジア競技大会のプロモーションイベント Road to Asian Games Festival についても報告し、
大規模大会が開催される前年には同じ会場でテストイベントを行う場合が多いため、今後愛知eスポーツ連合と共に企画し実施していきたい、と話しました。
2026年はeスポーツが大きく飛躍する年になると感じており、日本スポーツ連合も国際団体として準備をして臨んでいきたいと締めくくりました。
「地域の企業の皆様と一緒に運営できたことが大きな財産だと思う。」
末澤 太浩氏(中部テレコミュニケーション株式会社 経営戦略室 副室⻑ eSports推進グループ グループマネージャー eSports 統括責任者) は、
コミュファ eSports Stadium NAGOYA(愛知県名古屋市中区栄3丁目29−1 名古屋パルコ東館 7F)について、
施設の運営に通信会社としての強みを活かせていると紹介し、
年間に約200件のイベントが行われるほか、最近では出張型のイベント運営も増えてきたと話しました。
運営を行ったイベントの紹介として、アジア競技大会のプロモーションイベント Road to Asian Games の実施を報告し、
地域企業が中心となった運営体制は大きな財産であり、数々の知見を賜ることができた、と関係者に感謝を述べました。
主催イベントの三英傑についても、NFTを始めとする先進的な取り組みを取り上げ、
2026年のアジア競技大会までには来場者2万人を超えるイベントを作っていきたいと意気込みました。
「世界の舞台に向けた第一歩がこの名古屋にある施設。多くの方に来て頂き、才能の芽を育てる場にしたい。」
松島 裕介氏(株式会社NTPセブンス NTP Esports PLAZA 店⻑)は、NTPグループがeスポーツに参入した経緯に触れながら、
9月24日に1周年を迎えるNTP Esports PLAZA(愛知県名古屋市中区栄2丁目1−15)について、保護者の目線や多様性を意識した施設の特徴を紹介しました。
アジア競技大会で愛知・名古屋から優勝者を輩出することを目標に掲げており、
「選ばれたものだけが立つステージではなく、遊びでも練習でもとにかく多くの方に訪れてもらい、才能の芽を育てる場にしたい」と語りました。
また、ゲームを入り口としたプログラミングやCGの子供向け教室の開催や、高校の部活動との連携など、若年層に向けた展開をアピール。
主催している高校生向けのスポーツ大会 NTP Esports Frontier Online についても紹介し、
先生や参加した生徒からも大変好評を頂いており、今後も継続していきたいと話しました。
「将来はプロゲーマーだけではなく、無限にゴールが広がっている。eスポーツを通じた幅広いロードマップを展開している。」
塩田氏(eスポーツ高等学院 名古屋校 講師)からは、eスポーツ高等学院(住所)について、
通信制の中央高等学校と連携し、eスポーツを通じて社会で活躍できる人間を育てることを目的に作られた学校であると説明。
プロゲーマー以外にもゲーム開発や動画クリエイターなど、eスポーツを通じた幅広いアプローチがあり、IT人材の育成にも繋がると語りました。
また同校の施設はナゴヤeスタジアムとして大会やイベント開催にも利用されており、
全国都道府県対抗eスポーツ選手権(通称:国体)や、高校生eスポーツ大会「STAGE:0」の会場として使用した事例を報告するとともに、
愛知県代表に選出された同校の生徒も紹介。今後も、地域と連携を取りながらイベントや大会を進めていきたいと話しました。
本研究会は2019年11月にスタートし、継続的に東海エリアの賛助会員企業や官公庁、地方自治体、企業、団体へ情報発信を行っています。
eスポーツが正式種目に採用された「第20回アジア競技大会2026/愛知・名古屋」に向けて、JeSU愛知は今後も積極的に活動して参ります。
次回の研究会に関しては改めて発信予定です。